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派遣社員が支払う税金とは?年末調整や確定申告についてもあわせて解説

派遣社員 税金

「派遣社員にかかる税金ってどのようなものがあるの?」「派遣社員にも年末調整、確定申告は必要なの…?」「そもそも、税金や年末調整・確定申告って何…?」
初めて派遣で働く場合には、誰しもこのようなギモンを抱くと思います。

この記事では、派遣社員の税金について詳しく解説します。
「知らなくて損」をしてしまわないように、派遣社員が支払わなければならない税金と、必要な手続きをみていきましょう。

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派遣社員が支払う税金

派遣社員 税金 種類

給与明細をみて「実際に手取りでもらえる給与が少ない」「なぜ…?」と思う経験。
きっと誰もが一度はこのように感じたことがあるのではないでしょうか。

この理由は、給与から税金(+社会保険料)が「天引き」されているからです。
天引きは「控除」とも呼ばれ、給与を受け取る時点で「すでに天引きされているのか」、それとも「天引きされていないのか」。
この点が正社員と派遣社員、また勤務先の会社によって異なってきます。

結論から先に言えば、国に納めなければならない「所得税」と「住民税」について、派遣社員が給与から天引きされるのは「所得税」のみ。
正社員の場合には両方の税金が、給与の受け取り時にすでに天引きされており、給与の額面に対して手取りの額面はおおよそ7~8割程度。
つまり、自分でなにもしなくても、自動的に給与から差し引かれます。

一方、派遣社員の場合には自分で「住民税」を納めなければなりません。
これを納期限までに納めないと、延滞金が発生し、ほんとうに辛いことになってしまうので要注意です。
以下、詳しくみていきましょう!

 

税金①:所得税

まずは「所得税」についてです。
所得税とは「1年間に得た個人の所得」に対して課税され、国に納める税金です。
具体的には、1年間の全ての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し、税額を算出。
税率は、「収入が多くなるほど、納める所得税も高くなる仕組み」になっています。
この「所得税」は、給与から自動的に天引きされ、このことを「源泉徴収」といいます。
このシステムは正社員であっても、派遣社員であっても「同じ」。
そのため、基本的に個人で所得税の納税手続きをする必要はありません。

 

税金②:住民税

次は、「住民税」についてみていきましょう。
住民税とは、「国」ではなく「自分の住所がある都道府県と市区町村に納める地方税」であり、地方自治体に納める税金のことです。
そして、納める住民税の額は、「前年の収入」が基準となります。
こちらも収入が多いほど税率が高くなり、その基準に応じて納税額が決定されることになります。
もう少し具体的にいえば、一定の控除額を差し引いた課税所得を基準に算出されます。
この住民税は、正社員と派遣社員で「納税方法」が異なります。

住民税の納付方法は、「特別徴収」と呼ばれる給与からの天引きと、「普通徴収」と呼ばれる自分で納付する方法の2種類。
正社員の場合には、給与から天引きされて「会社が代わりに納付する特別徴収」、派遣社員の場合には「自分で支払いをする普通徴収」が一般的な納税方法になります。

納税方法が異なる理由としては、派遣社員の場合には、会社が派遣社員の収入を把握しにくいことが挙げられます。
つまり、ひとつの会社で固定的・長期的に働くケースが多い正社員に対して、派遣社員は働く場所・期間・働き方に個人差があり、流動的です。
また、収入差が大きい点が、正社員とは異なります。
そのため、派遣会社が「各派遣社員の所得金額」を市町村へ報告。
市区町村が「納税者個々に税金を請求する」システムになっています。

正社員の「住民税が差し引かれる特別徴収」とは異なり、「自分で納める」普通徴収は納め忘れに注意が必要です。
定められた期限までに納めていないと、督促状が届き、納める税額に加えて「延滞金」が加算されて請求されます。
納税期限の翌日から延滞金が加算されることになるので、必ず期限内に納税することを意識しておきましょう。

 

派遣社員は年末調整と確定申告どちらが必要か

派遣 確定申告 年末調整

税金に関して、次に抑えておくべきポイントは「年末調整」と「確定申告」です。
派遣社員はどちらが必要になってくるのでしょうか?
さっそくみていきましょう。

 

基本的には年末調整のみ

結論から先に言えば、派遣社員が必要になるのは基本的に「年末調整」のみ。
年末調整とは、毎月の給与から源泉徴収(天引き)されている「所得税の金額」を年末に調整し、確定させる手続きのことです。
給与から天引きされている金額は概算の金額なので、年末調整によって、本来支払うべき所得税額よりも多く支払っている場合には「還付金」として戻ってきます。

年末調整は一般的には12月に行われ、12月時点で複数の派遣会社で働いていた場合には、所得が多い方の派遣会社に書類を提出し、年末調整を行うことになります。

もし、就業先で年末調整をしなければ、自分で「確定申告」をすることになります。
年末調整も確定申告もどちらもせずにいると、「1)返還される還付金を受け取ることができなくなる」、あるいは、「2)追加で納めるべき税金がある場合、申告しないことでペナルティを課されることになる」ことがあるため、重々気をつけましょう。

 

確定申告が必要になるケース

職場で年末調整が行われないとき以外のケースであっても、「確定申告」が必要になる場合があります。
ここでは、派遣社員に必要な「確定申告」について、5つのケースをみていきましょう。

 

副業をしている

もしも年間の収入が「派遣社員としての給与のみ」であれば、確定申告は不要で、必要なのは年末調整のみ。
しかし、それ以外の「副収入が20万円以上となる場合」には確定申告が必要です(副収入の合計が20万円未満であれば、確定申告義務は発生しません)。
また、年末の時点で「2カ所以上の会社で勤務している」場合も確定申告を行う必要があります。
このようなケースの場合は、派遣会社に必要な対応や手続きについて確認した上で、確定申告を行いましょう。

 

日雇い(日払い)派遣

雇用形態や給料の受取方法とは関係なく、「年間の所得が38万円以上である」場合には、必ず確定申告をする必要があります(とはいっても、年間103万円までの収入は課税の対象にはならず、申告しても税金を払うことはありません。)。
日雇い派遣・日払い派遣で働く方は、1)給与から源泉徴収されていない場合、2)会社が年末調整を行っていない場合には、個人で確定申告を行う必要があります。
ただし、「年間の所得が38万円以下である場合」や「会社で年末調整を行う場合」には、確定申告の義務はありません。

 

給料が手渡しの場合

手渡しであっても、日雇い・日払いの派遣と同じく、源泉徴収されていない場合と、会社で年末調整を行わない場合には確定申告が必要です。
必ず給料明細をチェックして、給与から引かれている税金があるのか否かを確認しておきましょう。
ただし、こちらも「年間の所得が38万円以下である場合」や「会社で年末調整を行う場合」には、確定申告の義務はありません。

 

12月末時点で勤務していない

12月31日時点で会社に勤めていない場合にも、確定申告が必要になります。
税務署にとっては、あなたが会社をいつ辞めたか、また、会社を辞めたあとに自営業やアルバイトで収入を得ていたか否かも不明です。
そのため、たとえ12月時点でまったく勤務していない状況であっても、年間の正しい所得税を計算するために、確定申告をする必要があります。

 

医療費控除、寄付金控除、住宅ローン控除などを受けたい

最後のケースは、特定の所得控除や税額控除を受けたい場合です。
たとえば、医療費控除、寄付金控除、住宅ローン控除などは、所得計算の結果の「税額」から直接一定額を控除できます。
しかし、すべての所得控除や税額控除について「年末調整」で対応してくれるわけではありません。
そのため、確定申告を行い、控除の対象となる「税控除を申告」することで「節税」することができます。

 

まとめ

国民の義務である「納税」の方法は働き方によって異なります。
働き方が多様化する中、自分はどのケースに当てはまるのかを確認し、税金に関する意識を高めることで、1)還付金の受け取り漏れ、2)無申告や納税忘れなどによるペナルティを避けることができます。
税金の知識を正しくもち、損をしないようにしましょう!

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